2020年 10月 12日
その7と動かすとファン
前回換気を上手に行う工夫として扇風機やファンを活用することをお話ししました。これらは滞留しがちな室内の空気を機械的に動かしてくれますので結露を防止するだけでなく実はかき回すことで効率よくエアコンを効かせることもできるのです。2階分の吹抜けに代表される天井の高い部屋は開放感があって気持ちが良いものですがエアコン特に暖房が効きにくく敬遠されがちという話をたまに耳にします。これは暖まった空気は軽くなって上昇し天井付近に溜まり相対的に低い温度の空気は下がって床付近に溜まるために起こる悩みです。一般的な天井高さでも例えばリビングダイニングキッチンで床に座っている人に合わせてエアコンを強めにするとキッチンに立っている人は顔が暑くなってしょうがないなんてこともあるかと思います。こういう時に出番なのがまたまた扇風機やファンです。天井近くの暖かい空気が溜まっている辺りでファンを回してあげるとその空気が動いて室内がかき回され寒暖差が緩和されます。ファンの向きは直接風が当たるようだとそれもまた寒いので一旦壁や天井に当てるように弱めに吹くと良いでしょう。吹抜けの天井にシーリングファン(天井扇)を設けたりするのはこの効果を見込んでいるからですがこちらは羽根が大きいので一般的な天井高さでは強すぎるかもしれませんので導入には注意が必要です。また夏場の冷房時も同じ要領で扇風機を併用すると冷えているところの偏ることが防げます。最近のエアコンは性能がぐっと良くなって吹き出しながら室内を攪拌しまんべんなく空調できるタイプもありますが普通のエアコンでもこのようにすれば効率よく冷暖房ができ光熱費も抑えることができます。お部屋の条件ごとに吹く位置や強さも違うので色々試して調整してみてください。
2020年 10月 09日
ライトハンドよ永遠なれと熊怖しともっと怖いです
2020年 10月 01日
自然切れと龍王峡と閑古鳥よこんにちは
2020年 09月 26日
その6と結露と扇風機
換気というのは住まいを健康で長持ちさせる上で重要な役割を持っています。カビの遠因となる結露を防ぐ上でも適切な換気は大切です。換気とは文字通り空気を入れ替えることで通風による自然換気と換気扇による機械換気に大別されます。自然換気は一番単純な換気方法ですが単に窓を開けただけでは十分部屋全体を換気できていないことがあります。自然換気を効率よく行うには下から上に通風を抜くことが原則です。すなわち床に近い高さから風を入れて天井に近い高さから出す。それでも部屋の形状や窓の位置によっては風の通り道から外れる「よどみ」ができることがあります。部屋の隅などがそうです。こういうところは空気があまり動いていないので湿気も溜まりやすく結露を起こしがちです。前回までのお話で書いたように機械換気で強制的に部屋の空気を動かすことで改善されることが多いですがそれでももし結露しやすかったり既にカビが生じている隅っこがあるようでしたらそこはまだ空気が動かずよどんでいるかもしれません。こういう時は扇風機で風を当ててその場所の空気を強制的に動かすことが効果的です。扇風機は夏場に使う普通の大きさでも良いですが風が強すぎて却って寒かったりするので冬場の結露防止であればクリップ留めするような小さいファンで十分です。冬場は窓ガラスも結露しやすい部位の一つです。窓面の結露対策にはインナーサッシ取付といった大掛かりなものからガラス面の外側に断熱シートを貼り付けるような簡便なものまで様々ありますが扇風機で風を当てるのも一定の効果があります。就寝中などはお勧めできませんが日中でも結露するようでしたら試してみてはいかがでしょう。
2020年 09月 24日
その5とどっさりと実はこれ
換気と空調効率というのはなかなか両立しにくい面があります。例えば冬に居間を石油ストーブで暖房するとします。こういう燃焼を伴う暖房器具のうち室内の酸素を消費して燃焼し発生した二酸化炭素と水蒸気をそのまま室内に放出するものを「開放型」といいますが締め切って暖房すると酸欠から不完全燃焼を起こし一酸化炭素中毒事故を招いたり発生する水蒸気によって結露を起こしカビ発生の遠因になりかねませんので外気を取り入れて換気をする必要があります。さてこういう時どうするのが良いでしょう。試しに窓を大きく開けてみると寒い外気がどっと入り込んできますね。これは一瞬換気できたように思えますが実はそれほど効果はないのにやたら寒いつまり暖房にとっては大きな損失となります。新鮮な外気が入るのが開けた窓のあたりだけで窓から遠い奥の方や部屋全体にはあまり回らないからです。部屋全体を換気するためには部屋の空気が動かなければなりません。そこで換気扇です。居間に換気扇がある場合はそれを回しできるだけ換気扇から遠い窓を少しだけ開けます。2〜3センチで十分です。居間に換気扇がない場合は一番近いトイレや浴室などの換気扇を回して居間の窓を同じように開けます。この際ちゃんと空気が換気扇から排出されるようにルート上のドアや戸に隙間があるようにしてください。閉めてても隙間が1センチくらいあればOKなければ換気中はその程度の幅だけ開けておく必要があります。台所の換気扇は前回お話ししたように風量が大きいので換気もされますけど寒くもなります。今回のケースではできるだけ風量の小さい換気扇の方がお勧めです。実はこれ平成15年に施行された通称「シックハウス対策法」によって普及した最も手軽な24時間換気の原理でもあります。同法は室内の化学物質汚染を防ぐための措置ですが室内の空気汚染という意味では酸素不足も同じですので開放型暖房器具を使う際はこのようにして事故を防げます。