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その13と目地と基礎

その13 このひび、大丈夫?(その4)

次に目地のひびについて。目地はサイディングの継ぎ目の他、外壁を室内まで貫通しているサッシやドア、換気口、配管類、さらには外壁に取付いた照明器具などの縁の隙間から雨水が入らないようにコーキングと呼ばれる弾力性の充填剤で目止めされた部分を指します。このコーキング材は油分を含んで材料にしっかり接着し水を弾いているのですが時間とともに油分が徐々に抜けて硬くなる性質があります。一般的な耐用年数は10年程度とされていますが紫外線や乾燥に大きく影響されるので場所によっては5年程度で劣化が見られる場合もあります。コーキング目地の劣化はひびとして現れますので目地にひびがあると要注意です。いずれ目地のやり替えをする必要があります。外壁の塗替えのタイミングで全ての目地もやり替えるのが一般的でその周期は1015年くらいが一つの目安です。

最後に基礎のひびについてです。木造住宅でも基礎だけは鉄筋コンクリート(RC)造です。RC造は圧縮に強いコンクリートと引っ張りに強い鉄筋の両方の強みを生かした構造でサビに弱い鉄筋をアルカリ性のコンクリートが包んで補い合う合理的な組合せです。コンクリート面がひび割れると徐々に水が毛細管現象で内側に染みていき、いずれ鉄筋に到達し錆びさせてしまいます。鉄は錆びると体積が膨張するのでその力でコンクリートのひびをさらに大きくして水が入りやすくなりさらに鉄筋が錆びるという悪循環を生みます。この悪循環が進むと基礎に踏ん張る力がなくなり地震の際などに倒壊の危険を生じさせます。ですので基礎のひびは特に見過ごせません。ただし基礎はコンクリートの保護と美観を兼ねてモルタルを塗っている場合もありそのモルタルだけが乾燥収縮でひび割れている可能性もあります。床下換気口(最近の住宅では無い場合が多いです)の隅に斜めに入っている場合などは、ほぼコンクリート自体のひびの可能性が高いのですがそれ以外はどちらかを見分けるのは難しいでしょう。基礎にひびが見つかったら一級建築士などの専門家に見てもらってください。
# by uegaito | 2021-01-16 12:00 | 建築

その12と外壁とつくり

その12 このひび、大丈夫?(その3)

外部はできればご自身で定期的に点検することをお勧めします。ポイントは3つ。一つ目は外壁面、二つ目は目地、そして三つ目が基礎です。外部は日がよく当たる面や風雨に曝される面など面の条件で発生確率は大きく変わります。特に日当たりの良い面は紫外線や雨で濡れた後急激に乾燥するなど物理的な影響を受けやすいので重点的に点検してください。

ひびの話の前に、外壁のつくりについて説明しておきます。一般的に木造住宅の外壁は構造体の外側を透湿防水シートと呼ばれる薄膜で包みその外側に仕上げとなるサイディングやモルタル面があります。仮に仕上げ面にひび割れが生じてもその内側にシートがあるのですぐ室内に雨漏りすることはありません。仕上げ面はサイディングのような板状の材料かモルタル下地の上からリシンなどの仕上げ材を吹付けたり塗ったりするのが一般的です。サイディングには単に板状で継ぎ目(目地)にコーキングと呼ばれる目止め材を充填して止水するタイプと、鎧のように重ね継いで雨水の侵入を防ぐタイプに大別され、コーキング目地が少ないほど将来の雨漏りリスクは小さくなります(後ほど「目地」のところで詳述します)。モルタル吹付仕上げは下地のモルタル施工の仕方でひびのリスクが変わります。モルタルは水分を含んだ状態で塗られ乾くことで強固になり雨水の侵入を防ぎますが内装のひび同様、乾燥収縮でひびを生じさせるリスクがあります。近年では様々な技術的工夫によりひびの生じにくい工法が普及していますが旧来はモルタルの塗り厚も厚くなにかとひび割れが生じやすい外壁タイプでした。まず一つ目の外壁面のひびですがサイディング面であれば外力が加わったことが原因なので何かぶつけた心当たりが無ければ専門家に見てもらうことをお勧めします。モルタル吹付の場合は乾燥収縮によるものですので外壁の塗替えのタイミングを見計らって下地から補修するのが良いでしょう。大きいひびはやはり外的要因が考えられるので専門家に見てもらってください。


# by uegaito | 2021-01-14 12:00 | 建築

その11 このひび、大丈夫?(その2)

一般的に木材は乾湿の影響を受けやすいため収縮によるひびが生じやすいです。2000年代に入って乾燥木材が普及したことで最近の住宅では木材がハゼる音も聞かなくなりましたが、それまでの住宅ではよく夜中にパシっと柱などから割れる音が聞こえたものです。これは柱梁に使われている木材が乾燥することで繊維(つまり長さ方向)と直行方向に収縮し部分的にひびが入る現象です。それを防ぐために柱などに最初から背割りという切れ込みを入れておいて乾燥収縮は全てそこで吸収させるようにしているのですが、なにぶん自然の材料ですのでそれでもたまに違うところに入ったりします。このように繊維方向のひび割れは材料の性質として了解の上で使用しているものですので基本的に心配いりません。乾燥が進み切ればそれ以上入ることもありません。さてひびというのは弱いところに入りますとお話ししました。例えば内壁で腰窓の四隅などは何もない面に比べて弱いのでジョイントと同じようにテープを貼ってパテでしごく補強をするのが一般的です。住宅の品質にかかわる法律等の充実により近年では窓やドアの幅に合わせて縦に目地を入れたりと新しい建築ほど念入りにひび対策を取るようになってきています。水平や垂直に入った髪の毛程度の幅のひびは下地のボードの乾燥収縮によるものと思ってよいでしょうが一方でずっと幅広だったりひびの両側で面がずれていたりそれから何もない面に斜めに入ったひびが生じていたらこれは要注意です。これらは乾燥収縮ではなく何か外力が働いた結果である可能性が高いからです。骨組みである構造材の変形に留つけてあるボードが追従できなくなって割れている可能性が高いからです。特に斜めに入っている場合は地震(水平方向の力)や地盤沈下(垂直方向の力)が原因かもしれません。このようなひびを見つけたら専門家に見てもらうことをお勧めします。


# by uegaito | 2021-01-12 12:00 | 建築

またしてもぎっくり腰になってしまいました。今度は腰というよりは背中でして昨日は半日動けず。皮肉にも緊急事態下の三連休で良かった。そしてその昨日はハッパさん18歳でございました。でこのブログを見返すとコウメさんは毎年欠かさず○○歳になりましたって書いてるのになぜだかハッパのことはこの数年触れていないんですね。なんでだろう。もしかしたら無意識にハッパには歳をとって欲しくない(取らないはずだ)と思ってるのかね。僕の中では永遠の3歳児ですからね。そのハッパさんはいままさに大学受験の真っ只中でございましてあのハッパが大学受験か〜としみじみしてしまうわけです。3歳児が大学受験していいのかとか書くと彼女がバカなんじゃないかと誤解されそうなのでそろそろやめときます。ちゃんと年相応の成長をしていますので。多分。あと2ヶ月を立派に乗り切ってもらって春からコウメと二人晴れて大学生になってて欲しいものです。さてそういうことで昨夜は前橋にいるコウメはラインのビデオ通話参加で家族4人でのお祝いになりました。コウメさん親元を離れて一人暮らしをするようになって家族想いが強化されたようで昨年末のクリスマスも今年の妹の誕生日にも当日に着くように手紙を送ってくれたりしてなんて優しい姉だこと。昨日着いた手紙には2日後に誕生日となる母への手紙も同封されてたりしてカミさんうるうるしてました。ええ子や。小さい頃からあたしの体は半分が白飯で半分がチョコと言ってたハッパですからバースデーケーキは当然チョコでして彼女のリクエストによってホールで用意させていただきましたがビデオ通話のコウメはさすがにこればっかりは一緒に食べられずいつかそのうちリモートで食べ物も共有できる時代が来るといいねなんて笑いつつごめんねでした。さあしかしあと5ヶ月後にはなんといよいよそのコウメが20歳を迎えます。せめてこっちに帰ってきて家族4人で盛大に祝えるようになっててくれるといいんだけど。どうなることやらパンデミック。こっちはなんだかこれからが本番の様相を呈し始めててちょっと心配になりますね。
# by uegaito | 2021-01-10 15:35 | 我が家のことですみません

その10とひびと収縮

その10 このひび、大丈夫?(その1)

壁にひびが入っているのを見つけると少し不安になりますね。大切な住まいですからひびが大きくなって壊れてしまうのではないか、雨が入ってしまうのではないか、と心配になるのも当然です。でもひびには深刻なものもあれば材料の性質上やむを得ないものなどいくつかの種類がありますのでその種類と理由を知っていれば慌てず済むこともあります。ひびというのは弱いところに入ります。ひびの原因には大きく分けて①乾燥収縮と②外力によるもの、の2種類があります。②には地震や台風、地盤沈下などの建物全体にかかる力も含まれます。一年を通じて寒暖乾湿の変化が激しく地震や台風にも見舞われるわが国ではこれらの原因そのものを避けることは難しく、したがって建築物はひびを生じさせる力が働くことを前提として入ることが予想されるところにはあらかじめ目地を入れておくなど、できるだけひびが入らない工夫をして建てられています。しかしそれでも完全にひびの発生を防ぐのは難しいものです。まず内装の壁や天井のひびですがこれらは概ね乾燥収縮が原因と思って良いでしょう。内壁にひびが見つかったからといっていきなり家が壊れることはまずありません。一般的な住宅の内壁や天井はボードで下地を作ってビニルクロスや塗装で仕上げています。ボードは畳一枚分ほどの大きさの面材ですので大きな壁面も実は何枚ものボードを継いでいます。継ぎ目は専用のテープで補強して目止め材(パテ)で平滑にし継ぎ目が見えないきれいな面の下地を作っているのです。このボードが吸放湿によって微妙に伸縮しますので特に夏場の多湿な時期に施工すると冬の乾燥でボードが収縮し継ぎ目が強く引っ張られて切れることがあります。仕上げが塗装だと起きやすくビニルクロスだと抑えられやすいのですがそれでもエアコンなどで急激に乾燥するとボードが強く収縮するのでひびが入ることもあります。また収縮なので広い面ほどそのリスクも高まります。


# by uegaito | 2021-01-10 12:00 | 建築
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