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その16と外壁と屋根

その16 外壁や屋根のメンテナンス

屋根や外壁といった外部仕上げのメンテナンスにはいくつかのタイミングがあります。一番短いのは塗装、いわゆるペンキです。塗膜を作るペンキのほかに木部には含浸させるオイルステイン系の塗装が使われることもありますがどちらも25年の間に塗替えが必要です。間隔が短いほど長持ちします。次に劣化しやすいのが以前も触れたコーキングで1015年がやり替えの節目となります。外壁面の仕上げの場合は工場で塗装済みのサイディング等を使っている場合かリシン吹付け等のように現場で塗装吹付けをしているかで対処の仕方も変わります。前者は一般的にメンテナンスフリー(塗替えの必要がない)場合が多く汚れや傷に注意していればあとはコーキングの手入れだけになります。しかし後者の場合は塗装吹付け材の寿命とされる1015年で塗替えないと下地材の劣化や雨漏りを招いてしまいます。一方屋根については外壁同様にメンテナンスフリーのものもあればトタン屋根のように最初から塗装の必要なものもありますが気をつけなければならないのは仕上げの下に敷かれているルーフィング材と呼ばれる防水シートの寿命です。屋根の仕上げ材はピースを重ね合わせて雨を防いでいますが実際には重ねた隙間から雨水が浸みこみます。これを防いでいるのがルーフィング材で一般的に2030年で防水能力が落ちると言われています。つまり塗装屋根の場合は1020年程度で塗替えが必要となりますがメンテナンスフリーでもその下のルーフィング材を2030年でやりかえた方が耐久性・防水性が維持できるということになります。いずれにしても外壁も屋根も工事に足場も必要になるなど大規模で高額になりますので資金面も含めて計画的に対処する必要があります。新築時の工事関係者に相談するのが良いでしょうがわからない場合は専門家を頼ることをお勧めします。次回最終回ではこの専門家についてご説明したいと思います。


# by uegaito | 2021-01-22 12:00 | 建築

その15 排水管のメンテナンス

油を直接排水口に流さないでください、というのは最近では環境問題の側面からよく言われることが多くなりましたが実は住まいのメンテナンスの点でも要注意なんです。排水パイプのトラブルはほとんどが「詰まり」が原因です。その詰まりのもとがキッチンの排水の場合はこの油、動物性油脂です。お肉を焼いた後にフライパンに残るあの脂そのまま排水口に捨ててませんか?特に豚肉の脂は融点が高いので排水管を流れていく間に固まって屈曲部などでこびりつき管を狭くして流れを悪くします。まるで血管を詰まらせるコレステロールのようです。うっかり流してしまってから慌てて固まるのを防ごうと熱湯を流すのはもっとNG。絶対にやらないでください。排水管は塩ビでできています。塩ビは熱湯を流すと耐えられず割れやジョイントの不具合を生じさせます。排水管は定期的にパイプ洗浄剤を使って洗浄してください。高圧洗浄などお金をかけなくてもこれで十分です。そして料理で余った油類は固めるか古紙に吸い取らせて可燃ゴミとして捨てましょう。排水管の詰まりの原因には、この他に洗濯機の石けんかすや洗面台の髪の毛などがあります。洗濯機の排水は一年に一回排水管を外してトラップを掃除しましょう。洗面台の方は排水口に髪の毛を溜める部品があればわかりやすいですがない場合は排水トラップ(一般的にSの字を描いている)にストレーナーと呼ばれるごみ取りがついていることがありますのでそれを掃除してください。もちろんパイプ洗浄剤も定期的に使ってください。よくわからない場合やどうしても詰まりが解決しない場合は市区町村が認めた指定水道工事店に見てもらうことをお勧めします。


# by uegaito | 2021-01-20 12:00 | 建築

その14 コンセントから火花

建築を人体に例えると柱や梁といった構造躯体は骨格、床壁天井の仕上げは皮膚や髪の毛と言えるでしょう。そして電気配線はさしずめ神経系統、給排水配管は血管系統や消化器系統といったところでしょうか。神経系統を荒っぽく使えば麻痺が起こったり血管が詰まれば心筋梗塞や脳梗塞となって死に至ることもありますが建築も人体と同じです。危険にならないようにするにはどういうところに気をつけたら良いかこれから2回にわたって特に注意すべき設備面でのメンテナンスについてお話ししたいと思います。

まずは電気設備のうっかりミスは意外と危険なんですよということについて。みなさんはコンセントを差し込む際に火花がバチッと飛び散った経験はありますでしょうか。例えばドライヤーを使おうと思ってコンセントに挿したらバチッとなったとかです。この火花なんの理由もなく飛び散るものではありません。たいていは家電製品側、前述の場合ならドライヤーの電源スイッチがオンになっていたはずです。機器の電源スイッチをオンにしたままコンセントに挿すと急激に電流が流れて火花が出やすくなるのです。特に古い家電製品で起きやすいので気をつけてください。それから蛍光灯やLED電球長持ちするので放っておきがちですが長く使っているとたまに焦げ臭くなることがあります。取り替えてから数年でそうなることはありませんが10年くらい替えずに使っていたら要注意です。使い続けていると発煙する危険性もありますので1年に1回くらい大掃除の時などに合わせて点検をした上で点滅するなどの異常が見られたらすぐに取り替えましょう。できれば10年に1回は家中の電球をまとめて取り替えることをお勧めします。


# by uegaito | 2021-01-18 12:00 | 建築

その13と目地と基礎

その13 このひび、大丈夫?(その4)

次に目地のひびについて。目地はサイディングの継ぎ目の他、外壁を室内まで貫通しているサッシやドア、換気口、配管類、さらには外壁に取付いた照明器具などの縁の隙間から雨水が入らないようにコーキングと呼ばれる弾力性の充填剤で目止めされた部分を指します。このコーキング材は油分を含んで材料にしっかり接着し水を弾いているのですが時間とともに油分が徐々に抜けて硬くなる性質があります。一般的な耐用年数は10年程度とされていますが紫外線や乾燥に大きく影響されるので場所によっては5年程度で劣化が見られる場合もあります。コーキング目地の劣化はひびとして現れますので目地にひびがあると要注意です。いずれ目地のやり替えをする必要があります。外壁の塗替えのタイミングで全ての目地もやり替えるのが一般的でその周期は1015年くらいが一つの目安です。

最後に基礎のひびについてです。木造住宅でも基礎だけは鉄筋コンクリート(RC)造です。RC造は圧縮に強いコンクリートと引っ張りに強い鉄筋の両方の強みを生かした構造でサビに弱い鉄筋をアルカリ性のコンクリートが包んで補い合う合理的な組合せです。コンクリート面がひび割れると徐々に水が毛細管現象で内側に染みていき、いずれ鉄筋に到達し錆びさせてしまいます。鉄は錆びると体積が膨張するのでその力でコンクリートのひびをさらに大きくして水が入りやすくなりさらに鉄筋が錆びるという悪循環を生みます。この悪循環が進むと基礎に踏ん張る力がなくなり地震の際などに倒壊の危険を生じさせます。ですので基礎のひびは特に見過ごせません。ただし基礎はコンクリートの保護と美観を兼ねてモルタルを塗っている場合もありそのモルタルだけが乾燥収縮でひび割れている可能性もあります。床下換気口(最近の住宅では無い場合が多いです)の隅に斜めに入っている場合などは、ほぼコンクリート自体のひびの可能性が高いのですがそれ以外はどちらかを見分けるのは難しいでしょう。基礎にひびが見つかったら一級建築士などの専門家に見てもらってください。
# by uegaito | 2021-01-16 12:00 | 建築

その12と外壁とつくり

その12 このひび、大丈夫?(その3)

外部はできればご自身で定期的に点検することをお勧めします。ポイントは3つ。一つ目は外壁面、二つ目は目地、そして三つ目が基礎です。外部は日がよく当たる面や風雨に曝される面など面の条件で発生確率は大きく変わります。特に日当たりの良い面は紫外線や雨で濡れた後急激に乾燥するなど物理的な影響を受けやすいので重点的に点検してください。

ひびの話の前に、外壁のつくりについて説明しておきます。一般的に木造住宅の外壁は構造体の外側を透湿防水シートと呼ばれる薄膜で包みその外側に仕上げとなるサイディングやモルタル面があります。仮に仕上げ面にひび割れが生じてもその内側にシートがあるのですぐ室内に雨漏りすることはありません。仕上げ面はサイディングのような板状の材料かモルタル下地の上からリシンなどの仕上げ材を吹付けたり塗ったりするのが一般的です。サイディングには単に板状で継ぎ目(目地)にコーキングと呼ばれる目止め材を充填して止水するタイプと、鎧のように重ね継いで雨水の侵入を防ぐタイプに大別され、コーキング目地が少ないほど将来の雨漏りリスクは小さくなります(後ほど「目地」のところで詳述します)。モルタル吹付仕上げは下地のモルタル施工の仕方でひびのリスクが変わります。モルタルは水分を含んだ状態で塗られ乾くことで強固になり雨水の侵入を防ぎますが内装のひび同様、乾燥収縮でひびを生じさせるリスクがあります。近年では様々な技術的工夫によりひびの生じにくい工法が普及していますが旧来はモルタルの塗り厚も厚くなにかとひび割れが生じやすい外壁タイプでした。まず一つ目の外壁面のひびですがサイディング面であれば外力が加わったことが原因なので何かぶつけた心当たりが無ければ専門家に見てもらうことをお勧めします。モルタル吹付の場合は乾燥収縮によるものですので外壁の塗替えのタイミングを見計らって下地から補修するのが良いでしょう。大きいひびはやはり外的要因が考えられるので専門家に見てもらってください。


# by uegaito | 2021-01-14 12:00 | 建築

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