2008年 07月 28日
磯崎大先生と都庁と覚悟だよおっかさん
磯崎新の「都庁」』。これはもう世の中の人みんなに読んで欲しいね。別に僕がイソザキストだからってわけじゃないよ。イソザキストだけど。日本の戦後建築界っていうか文化全体にわたる流れや巨匠たちの思索と苦悩なんかがとても平易な文章で書かれていて、建築と関係ない人でも戦後文化史として十分読む価値があるんじゃないかなって思うわけです。著者の平松さんてほんとに上手だなって思う。丹念な調査やインタヴューなど丁寧に紡がれた文章は全く読む人を飽きさせないもの。僕としてはアトリエ事務所としての覚悟の足りなさを実感させられて身につまされる思いというか、アトリエ受難時代の古き良きアトリエへのレクイエムかも知れないなんても思ったりして。でも、だからこそ、業界を越えて多くの人に是非読んで思いを巡らせて考えて欲しいと思う一冊でした。合掌。
久しぶりに心底面白いと思う本を読んだ。平松剛著『
by uegaito
| 2008-07-28 20:16
| 読書