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その9とヒートとポンプ

その9 エアコンの効率を落とさない

一般的な家庭用エアコンというのはとってもざっくり言うと室外機と室内機の連携で熱を移動させることによって冷暖房をしています。池に溜まった水を抜くためにポンプを使うように熱を汲み出して運ぶのでこの仕組みを「ヒートポンプ」と呼びます。熱を運ぶ役が「冷媒」空気から熱を奪って冷媒に熱を渡したり冷媒から熱を受け取ってまわりに吐き出す役が室外機と室内機です。室内機はお馴染みなのは壁掛けタイプではないかと思いますが夏には室内の空気から熱を奪い取って冷媒に渡しそれによって室内は温度が下がり(=冷え)室外機がその運ばれた熱を受け取って屋外に吐き出(=排熱)します。冬は逆に室外機が外の空気から熱をかき集めて冷媒に渡し室内機がそれを受け取って室内に吹き出すので暖房できます。夏はまだイメージしやすいですけど冬はちょっと不思議ですよね。室外機は冷房時は冷媒が運んでくる熱でどんどん熱くなるのでファンを回して熱を吐き出し暖房の時は熱源つまり空気をかき集めるためにやっぱりファンを回すのでこのファンがちゃんと回ってくれないといい仕事ができません。ですから室外機の周りに物が置かれていると障害物となってエアコンの効率が落ちてしまいます。排気されるファンの前はもちろんですが背面や側面など空気を取り込むところも塞がれないように注意してください(換気の話を思い出してください。空気は入ってこないと出ていかないんでしたよね)。同じような理由で室内機も空気の取り込みがうまくできないと効率が落ちます。だからフィルターをこまめに掃除してあげる必要があるというわけです。できるだけ平易に説明したつもりですがそれでもちょっと今回はややこしい話になってすみません。原理を知ると、お手入れのポイントも意味がわかりやすくなるかと思います。ちなみに夏季の室外機の排熱は外気を暖房しているようなものだと考えるとヒートアイランド現象の原因の一つとされていることも納得だと思いませんか。


by uegaito | 2021-01-07 12:00 | 建築
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