2021年 01月 06日
その8とエアコンと空気の流れ
その8 お部屋の空気を上手に動かす・下)
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今回は特に一般的な壁掛け型のエアコンを前提にお話しします。エアコンはお部屋の中で温度調節された空気の、いわば大元の出発口みたいなものですね。その出発口としての役割をうまく利用すると室内の空気を効率よく新鮮に保ったり加湿したりすることができます。エアコンは自分のまわりの空気を吸って温度調節しながら吹き出しています。当たり前ですよね。当たり前ですがその吸われる方の空気は空調される前の温度・湿度です。したがって外気の取り入れ口がエアコンのそばにあれば新鮮な外気を吸ってすぐ温度調節してお部屋の中に取り入れることができます。換気のお話の時に触れましたがエアコンだけでは室内の空気は換気されないので新鮮な外気を入れないといけません。しかし入れ方に気をつけないと新鮮とは言え外気はそのままでは温度調節がされていませんので、せっかく空調したお部屋の温度を乱してしまいます。例えば冬の冷たい外気が室内に入ってくるとしてそれがエアコンのそばならすぐに暖められて吹き出されるので冷たさをあまり感じませんがエアコンから遠い位置だとその辺りは寒くなると思います。つまりエアコンのすぐそばに窓があればそこは外気取り入れ口としては良い位置なのです。平成15年施行のシックハウス対策法以降最も一般的に普及している、給気口と排気扇を組合わせたタイプの24時間換気での給気口とエアコンの位置関係は近い方が良いとされるのはこのためです。またエアコンは空調された空気をお部屋の隅々まで行き渡らせようと吹いてくれます。最近のエアコンは加湿してくれるものもありますが一般的なエアコンをお使いで冬場の乾燥対策として加湿器をお使いならエアコンの吹き出す風に蒸気が乗るような位置に加湿器を置くとその風に文字通り便乗して効率よくお部屋を加湿できます。お部屋の空気を動かすと、このようにいろいろ住まいにとって良いことがあるというわけです。