2021年 01月 04日
絶望と絶滅と希望
以前このブログで触れたようにコロナ禍は大学のあり方を大きく変えるだろうから今年の受験倍率には注目したいところです。ところでディストピアと言えばひと月くらい前にふと『日没』という小説を読みました。著者は桐野夏生さんです。以前この方の『OUT』を読んでなんとも言えない救われない感みたいなの感じたことすっかり忘れてて新聞の書評見てポチってしまったんです。いやあやっぱり辛い。国が小説家の姿勢に規制をかけるなんて話ちょっと前ならこんなこと起こるわけないじゃんって笑って済ませたところだけど学術会議の一件なんかあると全然笑えないどころかあり得そうで本気で怖いです。この小説が予言にならないよう心の底から祈りますよほんと。とにかく『日没』は怖すぎて読んだことを久しぶりに後悔した小説でした。気を取り直すために慌てて姫川玲子シリーズ最新作『ノーマンズランド』読んだらこれもなんだか救われない話で辛かった。ということでさらに気を取りなおすべく『絶滅の人類史』(更科功著/NHK出版新書)を読んでます。気を取り直すのに「絶滅」かよって思いますよね。いま終盤でネアンデルタール人が絶滅する話に差し掛かったところです。人類史は僕は昔からとても好きでしてとにかく研究が現在進行形だから新しい本を読むたびに新しい情報になっていてこれまでもこのブログで何度か触れてきたように小さい頃覚えた知識がほとんど間違ってたりするのを知るのが面白いんだよね。この本によれば最新の研究でネアンデルタール人の絶滅は3万年前→4万年前に修正されているんだそうです。以前は現生人類とネアンデルタール人とは数万年〜10万年くらい共存していたという説もあったけど最新学説ではせいぜい7000年下手すりゃ3000年程度なんだって。だからどうしたって言われてもあれですが。とにかく新型コロナみたいなのにこれまでも何万回何百万回と襲われてきた人類ですけど700万年間連綿と人類してますからきっとこのコロナ禍も乗り越えることでしょうということで。あまり希望に溢れた出だしじゃないけど今年の暮れには笑って笑って笑いが止まらないくらい幸せになっていたいなあと思うわけです。
2021年です。令和3年とも言います。とにかく新年が明けましたからおめでたいわけです普通は。だからとりあえずおめでとうございますと言っておきますが昨年の大晦日に東京都の感染者数が過去最高どころか多いなあという日のダブルスコア並みの記録となったもんですから全然おめでたくないわけです。それまで600、700じゃもう驚かないぞ〜なんて言ってたひねくれ者の方々もさすがに1337には仰け反ったんじゃないかと思いますね。なんか新年早々ディストピアだよなあ。我が家が誇る脱力系次女のハッパさんはこれからまさに受験本番ですから緊急事態宣言するかもね〜とか言ってる官邸の動向は気が気じゃないです。もうこうなったら今年に限っては志望した人は全員合格!とかならないですかね。どうせ入学してもリモートなんだから人数関係ないじゃんね。なんて暴言吐きたくもなってきますよね。
by uegaito
| 2021-01-04 15:22
| つれづれ