2020年 09月 14日
その3とツッパリと力板
その3 ツッパリすぎにご注意
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壁に関する話をもう一つ。ここに棚があったらなあということで重宝するのが突っ張りタイプの棚。この突っ張り棚、基本的な仕組みとしてはネジの力で伸び縮みするグリップが先端に取り付けられていてグリップを回すことで生まれる力で文字通り両側の壁に突っ張って取り付けられます(「ジャッキ式」とも呼ばれます)。この時グリップの回し具合が甘いと突っ張り力も弱くちょっとした重さで落っこちてしまいますのでついついひねる手先に力がこもって思いっきり突っ張らせてしまうものです。一本棒ならまだしも2本を組み合わせた棚タイプだとまず1本目を捻って突っ張らせよしこれで大丈夫しっかり留まったと思って2本目を捻ったらなぜか1本目が緩んでしまいもう一度締め付けようと捻るともう片方がまた緩むなんて経験ないでしょうか。ええいもう!なんてここで短気を起こすと壁に穴が開きかねません。前回のお話しを思い出してください。最近の住宅の内壁は骨組み(下地)に石こうボードを張り付けてでできていることが多いのでしたよね。ボードは厚み1cm程度の板ですので裏側に下地がないところを強く押すとたわみます。さらにボードの中身はボソボソした石こうが板状に固めてあるので面に強い力が加わると凹んでしまいます。力は同じ大きさでも小さい面にかけるほど強く作用します。ネジの力で突っ張る棒の先端がボードに与える力も作用面が小さいので意外と強い力になりボードを凹ませてしまうため緩んだように感じるのです。突っ張り棚は緩んだままなんとなく留めた状態だとちょっと重たいものを置いただけで棚ごと落っこちてしまい大変危険ですので捻っても捻ってもうまく取り付けられない場合は無理をせず棚の2本の突っ張り点と壁との間に合板などを挟んで力のかかる面積を大きくしてみてください。目安は棚が壁に当たる長さ+6cm高さ5cm厚み1cm程度。適当なサイズの板が見つからない場合はホームセンターで相談すると必要なサイズにカットしてくれる場合もあります。目立って気になるときはラッカーなどで壁と同じ色に塗ると良いでしょう。