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どんでん返しと帝王と不条理

最近中山七里の『ネメシスの使者』というミステリー小説をたまたま買って読んでこのどんでん返しの帝王にハマってしまいました。こんなに濃密で緻密で精密な三密のプロットかつて読んだことなかったです。元々はやめたと言いつつまたTVネタで恐縮ですがちょっと前に放送された要潤主演の『悪魔の弁護人御子柴礼司』の原作者だということでドラマにも出てくる次席検事の岬恭平が主人公の一人だしって買ったのですがこれが大当たりでした。ということで続いて同氏でこれ以上のどんでん返しはないと評判(?)の『護られなかった者たちへ』昨日読み終わりました。もうほとんど昨日は後半100ページ以上を一気読みでした。途中で止められないの。つくづくミステリーというのはコストパフォーマンスの悪い読書だなと言わざるを得ません(苦笑)。不条理で満たされた話を読みながらこのコロナ禍での給付金関係のことが頭に浮かんでしまい色々考えさせられました。東日本大震災にまつわる話なのですがこういう未曾有の大災厄は社会派小説家の想像力を大いに喚起するのだなと感じた次第です。以前このブログでも書いた『俺はあしたのジョーになれるのか』 もそうでした。現在の新型コロナウイルス感染症も数年後にいろんな小説になるのだろうかね。そういえば世界中で何十万人も死亡しているというのに日本はまだ1000人にも満たないのはなんでだと世界中が注目しているらしいからもしその理由がDNAレベルだったりしたら世界中の人が日本人のDNA欲しさに国際結婚しだしてコロナを克服し地球の果てまで日本人の血を引く人々で溢れましたとさなんて小説が書かれたりしてね。でもこれは社会派ミステリーというよりコメディだよな。また脱線しましたが『ネメシスの使者』を読んで事前学習していたおかげか『護られなかった者たちへ』はどんでん返しの結末が途中でわかっちゃいました。それでも十分読み応えありましたけどね。しばらくはこの小説家の作品を読み漁ることになりそうです。
by uegaito | 2020-06-02 09:00 | 読書

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