脱出と回想と神話

新年明けましておめでとうございます。このブログを書き始めて12回目の新年を迎えました。取り立てて社会にもの申すわけでもなく何やってんだろうね。さて昨年末からさりげなく始めましたキッスの思い出話、新年早々から続きを書きますのでよろしく。新譜『地獄の回想/Lick It Up』でいよいよ素顔を見せるらしいということで発売を予約して待ってるわけですがその前に最初に買った『キラーズ/KISS Killers』についてもう少し書きますのでなかなか前に進みません。たいていの同年代のキッスファンはだいたい1977年の初来日か翌年の再来日あたりでファンになってますので好きな曲とかは総じて『デトロイトロックシティ/Detroit Rock City』だったり『ロックンロールオールナイト/Rock'n Roll All Nite』だったり『ラヴガン/Love Gun』だったりするわけですが僕が最初に好きになったのは1979年発売の問題作『ラヴィンユーベイビー/I was made for lovin' you』ってところが既にやばいわけです。しかもしつこいけど発売4年後の1983年に、です。そんな奥手なシンイチ君(18)がその曲を頼りに買ったのがオリジナルアルバム『地獄からの脱出/Dynasty』ではなくキラーズってところがちょっとまあ運命を感じるというか、もしその直前のバンドのゴタゴタと4人同時のソロアルバム発売の余波をもろに受けた『地獄からの脱出』を買ってたらここまでキッスを好きになっていたか怪しいわけですね。後日順番に既にリリースされていたLPを買い進めるわけですがこの『地獄からの脱出』とその後の『仮面の正体/Unmasked』は非常に困惑した記憶がありますから。最初にラヴィンユーベイビーを好きになったくせによくもまあ偉そうにね。でベスト盤の体をなしたキラーズには代表曲がびっちり入ってて初期のロックンロールぶりが満遍なく味わえる上にその後のキッスのハードロック路線への回帰というかよりヘヴィ路線への転換をほのめかすような新曲4曲が入っていたわけですね。70年代にキッスファンになった人たちがおしなべて80年代のヘヴィ路線を毛嫌いするのとは対照的に僕は未だにこの頃の曲が大好きです。なので『地獄の回想』は僕の中ではキッスの名盤中の名盤だと思ってるわけです。きっとキッスファンの誰も同意しないでしょうけどね。だいたいタイトルからして何で回想なのか未だにわかりません。一つも回想に関係しそうな曲入ってないし。むしろ非常にいい加減で下品なタイトルの曲ばっかりでそれがまた良いわけです。『エクサイター/Exciter』なんて直訳したら「興奮してる人」ですからね。でも曲は非常にかっこいい。80年代のヘヴィ路線は前作『暗黒の神話/Creatures of the night』からアルバムのトップはずっと同じようなヘヴィでソリッドで疾走感のある曲調が続くんですがこの『エクサイター』は特にシンプルかつ硬質で僕は大好きな曲です。ところでポールスタンレーの曲はスタジオ録音とライブとであまり大きく変わらないのである意味裏切らない鉄板な名曲が多いのですがタイトル曲の『地獄の回想/Lick It Up』は例外的にライブバージョンがどうにもダメです。僕にとってはね。対するジーンシモンズは例えば『雷神/God of Thunder』や後年の『ロックンロールオールナイト』のようにはっきり言って年末の演歌歌手かよってくらいライブで歌い方をアレンジしすぎるので困る曲が多いものでして『悪魔の欲情/Fits Like a Glove』なんかもそうなわけです。ライブではもうほとんど演歌。つまりライブだけを聴いたことある人なら是非このアルバムを聴いて欲しいのね。とうとうおかしくなって辞めたエースの後任として加わったおかしな人ヴィニーヴィンセントの不協和音の影響が随所に出ていておかげでジーンもかなり狂気じみたヴォーカルになっててよろしい。こりゃとてもライブじゃ再現できないわなという感じなのです。ちなみにこの曲だけはメイクして歌った方が合ってると思うね。この『地獄の回想』はタイトル曲とB面(笑)トップの『地獄の饗宴/All Hell's Breakin' Loose』がPV製作されててどちらも何となく第三次世界大戦後の廃墟のような世界観で作られてるんですね。正直どっちでもいいんですが当時はやっぱり素顔が披露されるというのでタイトル曲がなんと言ってもドキドキしたものです。イントロからしばらくは足下しか映さずにサビで一気に顔が!エリック小せえ!な〜んて思ったものですね。懐かしい。地獄の饗宴はポールがラップに挑戦してたりしてまたかっこいいんだ。意外なのがというか歳取ってからこの曲良いなと思うようになったのが最後の2曲『ダンスオールオーヴァー』と『8日目の新世界』どちらもジーンの曲なんだけどなんだか渋くてかっこいいです。知らずに聴いたらえ?これキッスなの?って感じですが恐らくこれは彼のソロアルバムでも垣間見えた音楽の幅の広さ故ではないかなと思う次第です。そういうわけで2枚目に買ったこの『地獄の回想』でずっぽりキッスにのめり込むことになりまして以降次々に既出のLPを買いあさり始めます。大学受験は大丈夫なのか?受験を控えてるのにそれまで聴いたこともないようなハードな曲でしかも変なメイクをした方々のポスターとか部屋に貼り始めて僕が親なら気が気じゃないだろうね。ということで、つづ・く。
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by uegaito | 2018-01-04 16:21 | ロック | Comments(0)

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