『あまちゃん』以来『ごちそうさん』『花子とアン』と毎朝欠かさず朝ドラを見続けてきたのにその反動か『マッサン』は最初の頃は何となく観ないでた。けどすっかり染みついた習慣というのは実に恐ろしいもので結局毎朝8時にはテレビの前に座ってしまってついつい朝ドラの日々が戻ってしまった。実のところ嫁いびり&意地悪系が苦手なんだよね。この、NHK大阪が作る方のドラマって不思議と嫁いびり系が多い気がするんだけど視聴率が取りやすいのかね。苦難の日々が続いてそれでも負けないヒロインが最後に認められ和解してカタルシスってのがどうも辛いのよね。それはまあいいとしてマッサン、この何とも言えない融通の利かない本物かぶれっぷりがどうにも身につまされる。日本人にとってまだほとんど馴染みのないスコッチウイスキーをまずは広く認知してもらうところから始めるためにピート臭のきつい本物の味を日本人に受け入れられやすい口当たりにアレンジして売ろうと言う鴨居の大将の主張は全くもってもっともで、どう見てもマッサンの方がこだわり方を間違えているし俊兄に至ってはもう困ったレベルで、これまでも何度もそういう感じで迷走し続けるのって何だか脚本に悪意すら感じるんだけど、そのマッサンの姿が正しい建築の姿や住宅のあり方、材料の使い方を主張する余りデベ系のクライアントから呆れられる独立したての頃の自分と重なったりして何だか辛い。頑張れマッサンとおれ。でもやっぱり頑固はダメだ。急がば回れだね最近は。ところでシングルモルトが広く世の中に認知されてもてはやされるようになったのって僕の記憶では1990年前後じゃなかったかしら。つまり60年くらい経ってようやくマッサンに世の中が追いついたってわけでしょう。それまでは洋酒全般がまだえらく高かったしね。今じゃ考えらんないけどね。親分の設計した表参道のストラーダ地下に入ってたストラスアイラとかで僕らもかっこつけて良く飲んだな、あの頃。何の話だっけ?とにかく朝ドラは毎日ハッピーなのがいいです。そういうことで。