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秋ですからとウクライナとフィリピン

おっぱいとトラクター』という本を読んだ。「おっぱい」に脊髄反射してしまったようです。まあもはや説明の必要ないくらい世界的ベストセラーですからね。原題は『ウクライナ語版トラクター小史』。それがなんでおっぱいなのか。邦題をつけた出版社の思うつぼだよ人生は。でも、いやこの本は理系再発見ブームの昨今(ほんとか?)、理系男子って意外といいかも(ハート)と思わせる理系愛を感じるんだな。マンガの『天才柳沢教授の生活』に通じる数理系父へのオマージュ?なんじゃそれ。それにしてもこの本はなんというか全編に亘ってブログ的というか不思議な文体で書かれているんだな。しかもその作中でニコライ父さんが自ら著した「ウクライナ語版トラクター小史」を披露していく。その締めで展開される、トラクター開発を比喩とした20世紀最大の悲劇についての言及なんて妙に共感を覚えてしまう。そんな大げさな、は理系の得意技だ。曰く「ここで読者諸賢に切なる願いを託したい。技術者が開発したテクノロジーはおおいに活用すべし。ただし謙虚な心と内省をゆめゆめ忘るべからず。テクノロジーに支配されてはならず、テクノロジーを征服の手段にしてはならない」。きっとオットー・ハーンだってリーゼ・マイトナーだってそう願ったはず。いろいろ考えちゃう一冊でした。次は『ネット・バカ』読もう。
by uegaito | 2010-10-12 21:20 | 読書

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