人気ブログランキング | 話題のタグを見る

ブッダと女嫌いとラーメン嫌い

ブッダはなぜ女嫌いになったのか』(丘山万里子著/幻冬舎新書)を読んだ。まずタイトルに惹かれちゃって。思えば僕は母方のじいさんが無くなった20年ほど前に、それまでほとんど縁の無かったお寺さんでの法事・読経で仏説阿弥陀経(小経)に出会って、仏教ってのに強い興味を抱くようになったんですが、それからいつもの調子でありったけの関連書籍を読み倒しまして家族にとても心配されたものでした。ちょうど間の悪いことに例の教団の事件が表面化した頃だったりしたからね。でも僕のは純粋に知的好奇心以外の何モンでもなかったので心配ご無用ですので。そんで色々読んだのだけど要するにブッダをここまで一人の男の人として読み込んだというか突っ込んだ本はなかったんだってことが言いたいわけです。ブッダというか正確にはゴーダマ・シッダールタ王子は生後間もなく母を亡くし、母の実妹を継母として育ち、結婚して10年経ってようやく跡継ぎとなる男児が生まれて、その日に家出をして、6年後に成道してブッダになると。実母の名はマーヤー(「まぼろし」の意)、継母はマハーパジャーパティー(「大愛道」の意)というのに対して、男児の名はラーフラ(「束縛」の意)、その母である正妻に至っては一応ヤショーダラー(「名声を持つ」の意)という説が有力ながら教典毎に結構まちまちに呼ばれてて挙げ句「ラーフラの母」なんだそうです。お子さんが生まれましたよという報せに「束縛が生まれた」とつぶやいてそのままその子の名前になっちゃったと。ほんとかよ。要するにですね、シャカ族の王子として大事に大事に育てられてあまりに大事に育てられたがゆえに4万人(というくらい大勢という程度の意味なんでしょうけど)の女達をあてがわれてそれが女嫌いの直接的な原因になったと。カーマ・スートラの国ですから。しかも生母は亡くなってるわ継母は好きになっちゃうわで、ああもう面倒だ全て捨てちゃえ、とキレたのがラーフラ誕生の日の出奔だというのが著者の説なのです。これじゃ普通の人じゃんって感じですが。まあ普通の人は4万人の女性に囲まれて暮らさないか。さすがに4万人じゃイヤにもなるわな。だって仮に1時間に一人ずつ相手してても寝ないで一日24人、1年で8,760人。4万人をまじめに相手しようとしたらあなた、こんなに頑張っても4年半かかるんですから。いくらラーメンが好きだからと言って毎日3食ラーメンばかり4年半も食べてごらんなさいよ、絶対ラーメン嫌いになるから。え?そういう話じゃないだろうって?当たり前でしょうに。
by uegaito | 2010-05-09 15:07 | 読書

ウエガイトのブログ

by uegaito
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28