カテゴリ:読書( 37 )

よいちおじさんが亡くなった。児童文学作家のたかしよいち氏。89歳でした。よいちおじさんは僕の母方の祖母しげの12人姉弟の末弟、つまり母からすると叔父に当たるんだけど母とは12歳しか離れてないということもあって若い頃は親しかったようです。僕が生まれた1965年に日本児童文学者協会賞を受賞したことも恐らくあってか年の近い姪っ子の長男(というより姉の初孫だからかな)に読ませなさいと、著作を出版するたびに贈ってくれたと昔母から聞いた。なので小さい頃からよいちおじさんの本に囲まれて育ったわけです。当時は主に恐竜の話や世界の七不思議のような、子ども心にわくわくするような話をたくさん書かれてて、その影響で幼少期の僕は考古学というか古生物に大変強い興味を持ってた。つまるところ僕の頭がいまだにファンタジーなのは間違いなくおじさんのせいということになります。僕の血の繋がっている親戚で唯一ウィキペディアに載っているくらいの人ですから小さい頃から大叔父であることが自慢でしたが残念ながらちゃんとした面識はないんですね。大人になってから一度はお会いしてお話しするのが夢だったけどおじさんはずっと九州にいたし祖母が亡くなってからはすっかり縁遠くなってしまってたのでとうとうその夢も叶わないまま亡くなってしまった。こんな文章ばっかり書いてること知ったら怒るか嘆くかどっちかだろうな。ごめんなさい。でもたくさん本をくれたおかげで僕はいまだに本が大好きで娘たちにも読書の大切さを伝え続けてます。感謝してもしきれません。本当にありがとうございました。
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by uegaito | 2018-01-16 12:30 | 読書 | Comments(0)

迷宮と全史と万年史

最近全然「読書」カテゴリ記事が無いからといって本を読んでいないというわけではありません。僕の読書の傾向は、①20世紀初頭の量子力学黎明期ノンフィクションもの、②仏教もの、③人類進化史もの、④ミステリ小説か警察小説、あたりが21世紀に入ってからの大まかな興味のあるところですがこのところは③の中の特にネアンデルタール人関係が研究成果著しいところもあってちょっと充実気味です。まず③というかつ④で『イヴの迷宮(上・下)』(ジェームズ・ロリンズ著)。それと並行して読んでたのが『サピエンス全史(上・下)』(ユヴァル・ノア・ハラリ著)。こちらは上巻が特に面白かった。僕はね。で今読んでるのが『人体六〇〇万年史(上・下)』(ダニエル・E・リーバーマン著)。これも特に上巻。これいずれもネアンデルタール人のDNAが2%ほど現生人類のDNAの中に混ざっていることが突き止められたという研究成果が引用されているような最新の著作なのですが、そのDNA混入を突き止めた記録が『ネアンデルタール人は私たちと交配した』(スヴァンテ・ペーボ著)。これが前出のミステリ小説『イヴの迷宮』作者をいたくインスパイアしたようです。この小説は元々シリーズ物の一作なのですが僕はそれを知らず書店に平積みされてたのを見つけて裏表紙の導入あらすじ読んで即買いでした。読んでみたらまああれでしたが。ということで前置きが長くなりましたが『ネアンデルタール人は私たちと交配した』について。読んだすぐの頃に少しだけこのブログで触れているんですが要するに現生人類ホモサピエンスと旧人類ホモネアンデルターレンシスは亜種ではあるが交配を多少してたという証拠を気の遠くなるようなDNA分析の結果から見つけ出したというものです。前出の2著作『サピエンス全史(上)』と『人体六〇〇万年史(上)』でも詳述されてますがもはやアウストラロピテクス→ピテカントロプス→ジャワ原人&北京原人→ネアンデルタール人→クロマニヨン人→僕ら、みたいな単純な話を信じている現代人はいないと思います。いないよね?どういうことか知りたい人は是非上記の2冊を読むことをお薦めしますがともあれ一旦シンプルに分類されたかと思われていたホモ属がDNA的にはちょいちょい絡み合ってることがわかって新たな想像力をかき立てられてしまうわけです。世界中の研究者の努力に大いなる敬意を表したいと思った次第でございます。でもDNAの微粉末からネアンデルタール人のクローンを作るみたいな話だけは遠慮願いたいね。科学者には好奇心と功名心を抑制する強い心がないといけないわけです。そういうことで。
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by uegaito | 2018-01-09 19:11 | 読書 | Comments(0)
久しぶりに読書ネタ。『帰ってきたヒトラー(上・下)』(ティムール・ヴェルメシュ著、森内薫訳/河出書房新社)読みました。同じ「帰ってきた」でもウルトラマンとは全然違います。帯にも書評にもあるようにかなりきわどい小説です。1945年に自殺したはずのヒトラーが目覚めたらそこは2011年のベルリンだったというタイムスリップモノですが困ったことに面白いのです。現代人とヒトラーとの会話のすれ違いぐあいから全編に及ぶヒトラーのモノローグから勝手にコメディアンに勘違いされて有名になっていくさまからとにかく著者と訳者の巧みさにはめられていく感じ。笑っていられるうちはいいんだけどいつしか気づいたら話中のヒトラーに共感したり感情移入してしまう自分がいて怖い。もっと笑えないのはヒトラーが批判し断罪していく現代のドイツの政情や市民の様子がまるでそのまま現代の日本にも当てはまるところ。こういうのって日本だけじゃなかったんだな全く。巻末でだれかが書いてたけど独裁者やファシズムはいきなり現れるのではなく最初は市民に共感されるような話から入ってきて支持を拡大し気がついたら取り返しのつかないところまでいくっての、日本だけじゃなくてまさに世界中でいま起こりつつあることでもあるだけに本当に納得してしまう。読み始めの頃はドラマの『サムライせんせい』みたいなもんかねはは〜ん、くらいに思ってたけど後半は完全に笑えなくなった。大ベストセラーだし映画にも舞台にもなってるので今さらですがなかなか人には勧めにくい本かも。それにしても冷静に思い返すとこうやってタイムスリップ復活してベストセラー小説のネタになれる歴史上のきわどい人ってヒトラーを置いて他にいるだろうか。これが4〜5百年経ってからだともっと弄られるようになってもっときわどい話になるのかもな。織田信長がいま弄られるようになったように。どうだろうね。ちなみにこれ読む前は『埋蔵金発掘課長』(室積光著)読んだんだけどこの作者の小説もなんか笑いながら笑えなくなっていく感じででもちょっと違うんだけどちょっと気にかかる。笑いというオブラートは思いのほか現代では効果高い感じがするね。そして今は待望の『隠蔽捜査6・去就』読んでます。そういうことで。
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by uegaito | 2016-08-12 19:56 | 読書 | Comments(0)
まずい、とうとういっぺんも書かない月ができてしまった。空白の2015年7月。ああ。せめて格調高い内容でリカバーせねば。この間に読んだ本はこんな感じです。まず『明治維新という過ち』(原田伊織著、毎日ワンズ)。いきなり強烈です。100%同意はしにくいですが妙に説得力あります。たった100年そこそこ前に日本でこんな品の無い内戦があったことを美化しようとするから大河ドラマが史上最低視聴率になるのかね。そして史上最低とくればこれ。『史上最強の大臣』(室積光著、小学館文庫)。前作『史上最強の内閣』の続編ですね。今回の主人公は我らが浅草の新門辰郎文部科学大臣。ううむ文部科学大臣。現実の方ではいま最も立場の無い大臣ですね。今作は作者のデビュー作『都立水商!』を読んでいると理解しやすいかなと思いましたね。とにかく面白いお勧めの一冊かなと。そして『ネアンデルタール人は私たちと交配した』(スヴァンテ・ペーボ著、文藝春秋)。出た!久々のネアンデルタール人ネタ。いやネタじゃないって。久々に衝撃的な話でしたね。ネアンデルタール人は現代人への進化には関係なくて3万年前に絶滅したっていうのが現代の定説のはずでしたから実は現代人のDNAの2〜4%にネアンデルタール人のDNAが認められたってのはびっくりです。しかもコーカソイドとモンゴロイドのみなんだと。この話はもう少し書きたいけど時間が無いのでまた今度。しかし格調高いのかこの文章。
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by uegaito | 2015-08-01 13:37 | 読書 | Comments(0)
以前このブログでも触れた小説『限界集落株式会社』、嬉しいことにNHKのドラマになってます。既に3話か4話目くらいになってますがキャストも好きな人ばかりで面白そうです。「そうです」って変でしょ。そう、実は観られないのです。我が家にはTVが1台しかなくしかも今どき録画できないときたもんで娘たちが裏番組「学校のカイダン」を観てるから全く観られない。そっちが下らない番組なら無理矢理父権発動するところだけどまあそっちはそっちで今の彼女たちの成長には役立つだろうなって思うんで仕方ない。ドラマ『限界集落株式会社』はそのうち再放送するのを待とう。とか言ってたら小説に続編が出ていたことを最近知りまして早速購入して読みました。『脱・限界集落株式会社』。僕らの業界の人は必読じゃないかしら。良い悪いの二元論では世の中は幸せにならないということを学校出てから散々目の当たりにしてきた僕らバブル世代にとってはこの話は単なる小説では済ませられないリアリティと問題提起を突き付けていると思いますね。いま過疎や高齢化、シャッター通り化で悩んでいる地域の皆さんは、まずこの小説を読んで冷静になって作戦を練り直して欲しいと切に願います。前作が20万部を突破したそうなので是非こちらも大勢の人に読んで欲しいなと思います。職業柄ハコもの側の人間に分類されてしまうけど、それでも設計者にも心のある人と機械な人がいまして、そのどっちが計画に関わるかで全然結果は違ってくると言いたいのよね。建てる必要がないと思えば建てない方法をちゃんと考えられる設計者を建築家と言う、なんてね。この小説の多岐川優みたいな建築家(多岐川優は建築家じゃなくて経営コンサルだけど)沢山いますからそういう人と是非出会って欲しいですね。久々に有機の出る、じゃなくて勇気の出る小説でした。おススメ。
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by uegaito | 2015-02-15 13:14 | 読書 | Comments(0)
佐々木譲の道警シリーズを一通り読み終わってしまい室積光の『都立水商!』を2度読みしたら今野敏の隠蔽捜査シリーズも麻見和史の警視庁11係シリーズも新しいのはまだ出ないのでなんだか何も読みたくなくなってたのですが先日久しぶりに面白いのをみっけましたよカワカミさん。『デッドマン』(河合莞爾著、角川文庫)。まだ前半1/3くらいしか読んでませんが中断するのが苦しいくらい先が気になる話です。裏表紙に書いてある「度肝を抜く結末が待ち構える」というのがどんなことなのか気になって気になって。。。まさか『人類の●●』みたいな仰け反る結末じゃないだろうと信じますよ。それにしても毎度わかっちゃいるんだけどミステリー小説は一気に読んでしまうので一度読みでは高くつきすぎますね。なので2度3度繰り返し読める隠蔽捜査シリーズは実に有難いです。読むたびに違うところに面白さが発見できるんだよね。このブログもさりげなく9年目に入ったりして、過去ログがそんなふうに読まれたら望外の幸せでございます。そういうことで。
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by uegaito | 2014-12-08 22:49 | 読書 | Comments(0)
もうあまちゃん以上に夢中にさせる朝ドラなんてないだろうと思ってたのに花子とアンにこんなにハマるとは。クライマックスに突入していよいよ目が離せなくなっております。目が離せないといえばコウメさんたら茶道部なのに連合陸上大会の選抜選手に選ばれたそうで夏休み中から学校で猛特訓されてます。プールも今年は頑張ったしなんだか小学生の時より妙に逞しくなってるような。あなた茶道部ですよね?さてところでハマると言えば父はミステリー小説にすっかりハマっているわけですが最近本屋の平積みで見つけた『人質』を読んで以来この著者佐々木譲の道警シリーズにハマってしまいまして、『笑う警官』→『警察庁から来た男』→『警官の休日』→『警官の紋章』と、順序はやや不同ですがもはやあとは『密売人』で完読ってところまで来てます。今野敏の『隠蔽捜査』シリーズとはまた違った面白さで、一人の主人公が立って活躍するというより複数の定番キャラが別々に動いているのにいつの間にかそれが同じ事件の解決に収斂していく複雑なストーリー展開でぐいぐい引き込まれていく感じ。1巻ごとには結末がなんかあっさりというか、え?って終わり方するのだけどそれが後続巻でさらりと繋げられていたり、とにかく仕掛けの散りばめられ方がすごいです。実際の事件を下敷きにしているからか話の厚みもこれまで読んだ中ではダントツでちょっとぼんやりしているとストーリーを見失うほど気が休まらない。もうね、誰の何とは言いたくないですがフェイスレス→スカイハイ→ネメシス→シュラのあれ?とは比べものになりません。あれ?ではアレに優るいや劣るものはないと、タイトルを書こうと思ってらすっかり忘れてて、さっきうろ覚えのキーワードで検索してようやく思い出したのが『神の起源(上)(下)』。これはひどかったね。前も触れたけど。翻訳はひどいわプロットは東*ポ並だわお金払って読むモンじゃないとすぐにBOO*OFF行きでした。これも平積みだったんだよな。書店員さんもう少ししっかり読んでから積んでよね。道警シリーズは全部平積みでもいいと思います。そういうことで。ごきげんよう。さようなら。
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by uegaito | 2014-09-08 19:21 | 読書 | Comments(0)
カワカミさん是非この本読んでみて下さいシリーズ。というか予告したっきり放置してましてすみませんシリーズか。どっちでもいいけど。最近読んだ中で最高に面白かったのは『隠蔽捜査』シリーズ(今野敏著/新潮社)でしてこれは本当にハマりました。同じ本を3度読み返したかな。それでも何度読んでも新鮮に面白いってのがすごい。これは多分僕の気質に合ってたのだろうね、主人公の竜崎伸也が放つセリフやモノローグなどが気持ちよくって仕方ないわけです。色んな解説などで書かれているように警察小説では大抵敵役で書かれることの多い警察キャリア官僚が、原理原則を貫くことで降格人事を食らいながらもなお原則を是として淡々と頑張ってたら周りが勝手に惚れていく、みたいな感じでしょうか。なんとなく課長の頃の島耕作を思い起こさせます。現在5巻+1巻の計6冊出てるのだけどどれも本当に面白いなと思います。コウメが一緒にハマってくれてまして、本来ミステリー好きの彼女にとっては最初の『隠蔽捜査』は結構厳しいかなと思ってたら時間はかかったけど最後まで読んで面白かったらしく、父の薦めで次に少し軽めの短編集『初陣ー隠蔽捜査3.5』読んで登場人物に慣れてから今は『果断ー隠蔽捜査2』を楽しそうに読んでます。戸高が好きみたい(笑)。全6冊の中では僕も『果断』が一番面白かったかな。最近の『転迷ー隠蔽捜査4』や『宰領ー隠蔽捜査5』では段々水戸黄門みたいになってきたりしているのもプチカタルシスでいいです。竜崎氏はよく「うんざり」します。その気持ちよくわかります、みたいな感じね。ちょうど読み終わった頃にTVドラマになってたのもコウメにとっては良かったのかも。でもまあ主演のお二人には悪いけど僕はちょっとイメージが違うかなあと思ったかな。面白かったけどね。ということで是非読んで欲しいなあ。6冊あるからしばらく読む本には困らないでしょう。そして次の予告ですが最近読んだ本はこんな感じ。『殺人犯はそこにいる』(清水潔著/新潮社)、『ジェノサイド』(高野和明著/角川文庫)。どっちも怖いです。ごきげんよう、さようなら。
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by uegaito | 2014-05-29 19:31 | 読書 | Comments(0)
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もう2ヵ月近く前になりますが『福島 農からの日本再生』(守友裕一他編著/農文協)を読みました。この本の中で1章を執筆された、元鮫川村役場総務課長の鈴木治男さんから頂いたものです。鈴木さんの書かれた第1章『「まめで達者な村づくり事業」3.11の前と後ーーー鮫川村』は40ページの大作で、村全体が農業の6次産業化を軸に元気になっていくさまと、そのせっかくの意欲的な取り組みの数々が3.11を境に放射能によって水を差され村の内外にギクシャクした状況が生まれたことを冷静に記述してらっしゃいます。著者は本文の中で『・・・同じ被害者同士が分断され対立し亀裂を深め、振り返ればどちらも敗者になりかねない事態を生み出している。・・・(中略)・・・除染も「正義」であるが、家族の生命と健康を心配することも。また「正義」であることを互いに「認め合う」こと・・・』こそが重要だと説いています。いま日本人の心からすっかり抜け落ちつつあるのはこの「相手の心を推し量る心」なんじゃないかと、この文を読んでふと思った。多くは語らないよ。最近「美味しんぼ」が物議を醸して久しぶりに福島に世間の目が向いたようだけど福島の問題はテレビのコメンテーターが言うほどシンプルではないんですよね。なんでもざっくり決めつけて白黒つけたがる風潮がどれほど福島の内側の人々の心を踏みつけてるのか気になる。結論とか感想とか無理に表明する必要はないのでこの本を是非一人でも多くの人に読んで欲しいと思います。
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by uegaito | 2014-05-20 17:29 | 読書 | Comments(0)
最近読んだ本。まず『俺はあしたのジョーになれるのか』(岡崎大五著/祥伝社文庫)。ひと月ほど前にエコモクの佐久間木材佐久間社長のお誘いで、東京商工会議所台東支部青年部の主催する、著者岡崎さんの講演会があり講演後の懇親会でご本人からサイン入りで購入させて頂きました。舞台が山谷のドヤ街で知ってる地名やお店(を連想させるもの)が沢山出てくることもあって前半からとっても入り込めましたが、東日本大震災に絡む後半の展開にはスリルやサスペンスを越えて実際にありそうな悪巧みを暴いていたりと、考えさせられるお話しでした。随所で登場人物に語らせる岡崎さんの思いがとても印象的で「自分の人生に自信を持って堂々と生きていると胸を張って言う男がいたら、そんな奴は嘘つき以外の何者でもない。」なんてグッときましたね〜。一気に読んでしまいたくなる小説です。
しばらく続いた小説から一旦離れまして『資格を取ると貧乏になります』(佐藤留美著/新潮新書)。これは強烈でした。サムライ業の人やそれを目指す人はまずこれを読んだ方が良いかも。僕はそれまで建築士だけが「足の裏の米粒」だとばかり思ってたし恐らく大勢の建築士がそう思っていると思うんだけど、これ読むと全然そんじゃないんだな。建築士はまだマシだとすら思えてくる。この国を覆っているのはノブレス・オブリージュの精神ではなくて薄っぺたいルサンチマン魂だということが良くわかりました。
そして昨晩読了しました『生存者ゼロ』(安生正著/宝島社文庫)。これは怖かった。技術的なプロットがとても業界チックで詳しいなあと思ってたら作者は現役のゼネコン社員だそうです。すごいね二足のわらじだ。ところで何が怖いって、前半はパンデミックを連想させるサスペンスで話が進むんだけど実はその恐怖の正体は・・・!という展開が待っていましてこれが怖いわけです。僕なんか読んでいてこれはどうやって防いだらいいのか思いつかずひたすら怖くなりましたもん。たまたま半月ほど前に知り合った浅葉さんならなんとかしてくれるかしらと思ったり。それから明らかに3.11の時の政府の対応を暗示させる時の政権の描写などは若干マンガチックながら実際こうだったのかもなあと救いのない思いになったりするのでした。「このミス」大賞受賞作品はその後映画化されているのが多いようなのですが、これを映像化するのはちょっとやめて欲しいかも。他のネットでの感想でもあったけど『羊たちの沈黙』のレクター博士を思わせるというかそもそも『ジキル博士とハイド氏』のような描写が僕には少々やりすぎなのではと感じましたかね。でも物語では重要なプロットになっているようなのでどうなんだろうね。この辺がややわかりにくいと感じたのは僕がこの手のミステリーを読み慣れていないからなのかもね。だって結末が全く意味わからなかったから。読み手の文才の問題か。ともあれ怖いことは間違いないので怖い物好きの人は是非読んでみて下さい。ふう。次なに読もうかな。
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by uegaito | 2014-03-28 18:31 | 読書 | Comments(0)

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