竣工式と小宴といつまでたってもスピーチ苦手な件

先月竣工引き渡しとなった(仮称)高輪一丁目保育園等改めHUG高輪の竣工式典が一昨日3/24(木)に港区長も列席のもと盛大に行われました。写真のように館名サインも取り付いてもう開園準備万端です。
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この「HUG(ハグ)高輪」というネーミングとロゴデザインは日建設計のNIKKEN ACTIVITY DESIGN LAB(NAD)の手によるものです。今回の施設整備事業に際して建築主・事業主であるライフサポート(株)の側のコンサルとして設計初期段階からワークショップなどを仕掛けコンセプトレベルの揺り戻しをかけてくれました。設計者も施主もどちらも当事者なのでより良いものにしたいとは思いつつ前に進めることだけを考えがちになるものですがNADの皆さんが第三者として加わることで的確に「そもそも論」に立ち返ることができました。しかも彼らは設計者もあるので指摘に無駄が無く本当にありがたい存在でした。そして最後にこんなすてきなロゴマークをデザインしてくれてそれが建物に取り付いた瞬間ぐっと外観が締まりました。この式典の日の小宴で僕は乾杯の発声をさせて頂いたのですがその中で2つ少し時間を頂戴してお話しさせて頂きました。一つは現代の建築設計は一人の才能で作り上げる時代では最早なくてチームが大切なんだということ。スピーチでは緊張してNADさんのことに触れるのを忘れてしまったのですがいわゆる意匠構造設備といった設計チームを越えて施主や施工者など様々な立場の関係者が一つのチームとして同じビジョンのもとで取り組まないと目標を達成できない時代だってことです。細かいことだけど既存建物の杭の位置を避けて構造計画を立てることや保育室の床吹出し空調なんてお互いの領域に踏み込みあいながら調整しなければ実現しません。そしてもう一つは建築家の役割は何かと言う話。今回は認可保育所と小規模多機能型居宅介護施設そして区民協働スペースという3つの異なる機能を一つの建物としてまとめなければならなかったわけですがそれぞれのゾーンへの配慮はもとよりお互いの関係性への配慮、そして地域社会へどう関係させていくかという配慮が必要でした。この中で各施設用途への配慮ってのは経験値が増えれば誰でもある程度のレベルに到達できるテクニカルなものだけど、地域社会への配慮ってのを恥ずかしげもなく真顔で語れるのが僕は建築家なんじゃないかってこの仕事を通じて実感しました。自分がどこまでそれをできたかはわからないけどこの部分は恐らく設計施工でやったら無理だと思いますね。変な利害を背負わないでピュアな物言いをする人が一人いて初めてこういう地域にインパクトを与える建物をソフトランディングさせることができるんじゃないかな。だから建築家という職能なんてそのうち絶滅するんじゃないかって気を揉んだ時期もあったけど今では絶対に無くならないって強く思うようになりました。このような社会的意義の大きい建物の設計者に抜擢して下さったことを関係者の皆様に心より感謝したいと思います。50歳にしてようやく少し見えてきた気がします。もっともっと頑張らねば。ほんにほんに。
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by uegaito | 2016-03-26 10:52 | 建築 | Comments(0)

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